子どものやる気アップ、効果のあった親の声かけ実例7選【家庭学習の工夫】
「宿題やろうね」と言うたびに、子どもが急にソファに寝転んだり、別のことを始めたり…。
小学生の家庭学習で、多くの親がぶつかるのが「どう声をかけたら動いてくれるの?」という悩みです。
ここでは、ニコっちママ家で実際に試して効果を感じた声かけを7つ紹介します。
あわせて、それでもやる気が出ない日の付き合い方についてもまとめました。
声かけの前に知っておきたいこと
子どもの「やる気」は、スイッチのようにオン・オフでコントロールできるものではないと感じています。
だからこそ、親ができるのは、
- 目標を小さく区切ってあげること
- できたところを具体的にほめること
- 「責める言葉」より「一緒に考える言葉」を増やすこと
この3つをベースにした声かけは、にこの反応がやわらかくなり、「とりあえずやってみようかな」につながりやすかったです。
① ハードルを下げる声かけ:「全部じゃなくてここだけ」
やる気が出ないときに「全部やろうね」と言われると、子どもには重く感じられます。
そこでまずは「量を小さく区切る」声かけを意識しました。
- 「今日はこのページの上の段だけ一緒にやろうか」
- 「10分だけタイマーでやってみよっか」
- 「ここまでできたら、いったん休憩にしよう」
「全部」ではなく「ここだけ」「10分だけ」と伝えることで、子どもの中のハードルが下がりやすくなります。
にこの場合も、「全部終わらせて!」より、この声かけのほうが椅子に座るまでが早くなりました。
② 行動をほめる声かけ:「座れたこと自体を認める」
やり始めるまでが一番の山。そこで、始めた瞬間をキャッチしてほめるようにしました。
- 「今、自分からタブレット開いたね。えらい!」
- 「そのページまでちゃんと進めたんだね、がんばったね」
- 「机に座るの、ちょっと面倒だったよね。でも座れたね」
結果ではなく「行動そのもの」を言葉にして認めると、子どもは次も同じ行動を取りやすくなります。
にこも、「まだ終わってないのにほめられた」という安心感からか、最後までスムーズに進む日が増えました。
③ 子どもの気持ちを代弁する声かけ:「やりたくない気持ちもわかるよ」
親としては「とにかく早く始めてほしい!」と思ってしまいますが、
まずは「やりたくない気持ちを否定しない」ことが、にこには効果的でした。
- 「今、遊びたい気分だよね。わかるよ〜」
- 「疲れてると、勉強のページ開く気になれないよね」
- 「今日は学校でいっぱいがんばったから、頭休ませたいよね」
気持ちを言葉にしてもらえると、子どもは「分かってもらえた」という安心感を持てます。
そのうえで、「じゃあ5分だけ一緒にやってみる?」と続けると、納得して動いてくれることが増えました。
④ ゴールを見える化する声かけ:「ここまでできたら終わりだよ」
いつ終わるのか分からないまま勉強を始めると、大人でもやる気が出ません。
そこで、終わりのイメージを先に伝えるようにしました。
- 「このページが終わったら、今日はおしまいにしよう」
- 「この問題を3問だけ一緒にやったら、あとは自由時間ね」
- 「タイマーが鳴ったら終わりにしていいよ」
「終わり」が見えていると、子どもは「そこまで走ればいいんだ」とがんばりどころをつかみやすくなります。
にこも、ページの端に自分で小さなゴールマークを書いてから取り組むことが出てきました。
⑤ 選ばせる声かけ:「どっちからやる?」
「やりなさい」と指示されるだけだと、子どもは受け身になりがちです。
そこで、小さな選択権を渡す声かけを意識しました。
- 「国語と算数、どっちからやりたい?」
- 「リビングと自分の部屋、今日はどっちでやる?」
- 「ママが読む係と、にこが読む係、どっちがいい?」
「自分で選んだ」という感覚があると、やらされている感が減って、自分事として取り組みやすくなります。
にこの場合も、「自分で決めたからがんばる」という言葉が出てくるようになりました。
⑥ 成長を具体的に伝える声かけ:「前と比べてこんなにできるようになったね」
テストの点数などの結果だけでなく、過去の自分との比較を伝えることも意識しました。
- 「前は時間がかかってた計算、今日はスラスラできたね」
- 「前の学期より、漢字の間違いが減ってきたね」
- 「1年生のころはここでつまずいてたのに、今は自分でできてるね」
「誰かと比べる」のではなく、「昨日の自分」と比べてほめることで、子ども自身が成長を実感しやすくなります。
にこも、「じゃあ次はここをできるようにしたい」と、自分から目標を言い出すことが増えました。
⑦ プロセスを一緒に楽しむ声かけ:「ここ、面白いね!」
勉強=「やらなきゃいけないもの」ではなく、「一緒に楽しめる時間」として声をかけるようにしたら、空気がやわらかくなりました。
- 「この文章のキャラクター、ちょっと変わってて面白いね」
- 「この図形の問題、パズルみたいでママも好きだな〜」
- 「この問題、どうやって考えたの?教えて〜」
親が少しだけ「楽しんでいる様子」を見せると、子どももつられて前向きな表情になることがあります。
全部の問題を楽しむ必要はなく、1問でも「一緒に面白がる」と、その日の学習の印象が変わりました。
それでもやる気が出ない日もある…そんなときの声かけ
ここまで紹介した声かけをしても、どうしても動けない日はあります。
にこにも、泣きそうな顔で「今日はほんとに無理…」と言った日がありました。
そんなときは、次のような関わり方を意識しました。
1. 無理にさせず、休む選択肢を認める
- 「今日は本当にしんどそうだね。じゃあ今日はお休みにしようか」
- 「5分だけやってみて、無理だったらそこでやめてもいいよ」
一度「休んでいいよ」と伝えることで、子どもの表情がふっとゆるむことがあります。
そのうえで、「明日はどの時間ならできそうかな?」と翌日の作戦を一緒に立てるようにしました。
2. 勉強以外の「安心時間」をはさむ
- 「今日は先にお風呂でゆっくりあたたまろうか」
- 「10分だけ、ぎゅーっとしてから考えよう」
- 「一緒にお茶飲みながら、今日何があったか教えて?」
気持ちがざわざわしているときは、勉強より先に心を落ち着かせる時間が必要なこともあります。
にこの場合も、「今日は嫌だったことがあった」と話してくれたあと、少しだけなら取り組める日もありました。
3. 親自身も「できない日があって普通」と思い出す
親としては「毎日続けさせなきゃ」と力が入ってしまいがちですが、
大人でも仕事や家事が思うように進まない日があります。
そんな日は、
- 「今日はお休みデーにしようか。明日また一緒にがんばろう」
と、「続かない日があっても大丈夫」というメッセージを伝えるようにしています。
結果的に、少し休んだあとのほうが、にこの集中力が戻ってくることも多かったです。
まとめ|完璧を目指さず、「対話のきっかけ」としての声かけを
子どものやる気は、毎日一定ではありません。
だからこそ、声かけは「子どもの気持ちを知るための入り口」だと思うようにしています。
- 量を小さく区切る
- 行動そのものをほめる
- やりたくない気持ちも言葉にしてあげる
- ゴールを見える化する
- 小さな選択肢を渡す
- 成長を具体的に伝える
- 一緒に「面白さ」を見つける
どれかひとつだけでも、今日の声かけに取り入れてみると、
子どもの表情や、学習前後の空気感が少し変わるかもしれません。
そして、どうしても無理な日は休んでもいい、というゆとりも忘れずに。
親子で試行錯誤しながら、わが家らしい「声かけのかたち」を一緒に見つけていけたらいいですね。
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